***避難所にペットと同行避難する場合

ペットは同行避難が原則です。ただし、残念ながら飼い主さんと同じ空間での同居は困難です。
周囲のみなさんに気遣いしながら、ペットを守る環境を作って行くことは大変だと思いますが、いったんトラブルが起きてしまうと、その後、ペットに対してたくさんの制限を作りかねません。(実際に避難所でのトラブルが原因で、現場の判断でペット不可とされてしまったケースもありました。)長期間の避難所生活では、ほんの少しの配慮の積み重ねが良い結果を生むことになります。 


<注意すること>
◆鳴き声
飼い主の不安感情が移る場合もあります。なるべくスキンシップをして安心感を与えてあげてください。

◆臭い
多数の人が生活する場では思った以上に臭いが気になります。ドライシャンプーやこまめなブラッシングをおすすめします。

◆排泄
犬の場合は必ず排泄袋に入れて処理。猫の場合、猫砂がない場合はペットシーツや新聞紙を細かく裂いて利用すると良いです。こまめな処理で臭いを残さないように配慮してください。

◆アレルギー
犬猫の毛にアレルギーを持つお子さんもいます。一言、声を掛け合うことで案外、解決していくと思います。

◆その他
ケージの消毒、なるべく不潔な状態を作らないように、食餌の食べ残しにも注意してください。


<避難場所>
◆屋外テント
他人への迷惑をかけにくく、飼い主にもペットにもストレスが少ない方法です。

◆車中
プライバシーは保てますが、狭い空間に長時間いることでのエコノミークラス症候群に注意してください。

◆避難所の廊下
多くの人が通行する場所はなるべく避けることをおすすめします。少しでも静かな環境を作り、どうしてもだめな場合は、ケージを段ボールや毛布で覆って外部の刺激が加わりにくいように配慮します。

◆別の部屋
体育館や小学校などの場合、小さな部屋をペット専用に利用できる場合があります。現場職員さんに相談してみてください。

◆避難所隣接の屋外・非常階段下など
コンクリートの場合は、足元からの熱が奪われてしまいます。厚手の敷物、段ボールを必ず併用してください。
  
【状況が許すなら・・・】

避難所にペット専用のテント設置を要望してみてください。
中越地震でも設置しましたが、テント内にケージを置き、散歩や餌やりを飼い主さん自身が行います。ペットにとって飼い主さんが世話することでストレスが軽減されるだけでなく、飼い主さんにとっても、周囲の人にとってもストレスが軽減されます。


<持参するもの>
 ・フード(療法食の配給は通常ありません。)、おやつ、水
 ・敷物、タオル類、食器
 ・ケージ、キャリーケース
 ・段ボール(保温と防音と外部と遮断することで利用価値大です。)
 ・ブラシ、ドライシャンプー、リード、首輪、迷子札(必須)
 ・排泄袋、トイレ砂やトイレシーツ、新聞紙、
 ・写真(万が一迷子になった時に使用)、ワクチンなどの証明書、愛犬手帳


<ペットのストレスサイン>
普段と環境が違うだけでもストレスになります。飼い主自身の不安感をペットが感じ取ってしまう場合も多いです。できるだけ一緒にいて、安心感を与えてあげることで、飼い主さん自身の気持ちも落ち着くとされています。
 ・下痢  ・血便  ・食欲不振  ・分離不安(離れると不安になって吠える)  
 ・過敏反応(ちょっとした音におびえる)


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