私たちにできること

近年、都市化や少子高齢化が進む中で、動物を飼うことが癒し効果を及ぼしたり、生活の潤いになるということから、その重要性が注目されています。
ペットは今では単なるペットではなく、大切な家族の一員として考えられるようになってきました。

しかし、その一方で、全国の自治体に収容される犬や猫の数は毎年60万頭にものぼり、小さな命の灯が消えていっているのが現状です。
人間の勝手な都合で見捨てられてしまう動物たち・・・
一緒に生活をしていたならもちろんのこと、動物も人間と同じ「命」だと思えるはずなのに・・・
収容される犬や猫も、元をたどれば飼い主がいたはずです。のら猫も同じです。

ところが、迷子にさせてしまったり、居なくなっても捜さなかったり、繁殖制限手術を怠り子犬や子猫を産ませてしまった結果、捨ててしまったり。同様に、飼えなくなったからという理由で収容されることが増えています。いずれも飼い主の身勝手さが多くの命を奪っていることになります。
NDNにも諸事情から飼えなくなった犬や猫の引き取り相談も寄せられていますが、理由の多くは「引越し」「家族にアレルギーが出た」「病気で世話ができなくなった」等です。動物たちに罪はありません。どんな事情でもあっても、彼らが命まで落とさなくてはいけない理由などないはずです。

飼い主たちには、彼らを捨てる前に、何かできることはなかったのでしょうか?
これから犬や猫を家族として迎えようと思っている人たちが、同じ過ちを犯さないために、また、不幸な動物たちを救うために、私たちはどうすればよいのでしょう?その現状を少しでも良い方向に改善されるよう私たちにできることは何があるでしょうか?

健康な生活のために

  • 現在または将来的にも、自分が本当に動物を飼える環境にあるのかを良く考えてから飼う。
    引越しの可能性や結婚など生活環境に変化がないかどうか、住んでいる住居は動物を飼育するのに適しているかどうか、家族に飼育を反対する人がいないかどうか、病気になったときや健康を維持するために必要な医療費や毎日の食事や消耗品の費用がどれくらいかかるのかをよく考えてみてください。
  • できれば、行き場の無くなった動物たちの里親になる。
    自治体では、殺処分を少しでも減らそうと積極的に収容された動物の飼い主を探しています。また、NDNのような団体であったりインターネットでも情報を得ることができます。ペットショップだけが動物を飼う時の窓口ではありません。もし知り合い等に動物を飼う予定の人がいたらペットショップだけが動物を飼う時の窓口ではなく、他にもあることを教えてあげてください。それで救える命があります。
  • 飼う前に、犬や猫の生態、純血種であればその犬種・猫種の持つ特性などをよく勉強する。
    将来どのくらいの大きさになるのか、性格や必要な運動量、 手入れの仕方、何年くらい生きるのかなど、自分にちゃんと世話ができるのかをよく考えましょう。
  • 飼い犬や飼い猫の出産を望まないのであれば、不妊去勢手術を行う。
    自治体によっては、不妊去勢手術のための助成制度もあるので、 それを利用するのも一つの方法です。手術することにより、 病気や問題行動などを予防することもできます。
  • 自分の飼っている犬や猫には、人間社会で生きていくためのマナーをきちんと教える。
    地域によっては、行政による相談窓口やしつけ教室などもあります。
  • どうしても飼えなくなってしまった時には、新しい飼い主を探すため最善の努力をする。
    里親探しの方法がわからなければ、地元の団体などに相談してください。 また、誰かが拾ってくれるだろうと、遺棄する飼い主もいますが、 遺棄は犯罪ですし、捨てられた先には決して幸せなど待っていません。

 

これらことは、飼い主としての責任であり義務でもあります、
不幸な命を無くすために、私たちにもできることがきっとあるはずです。

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