メッセージ1
『みんな大切な命』

第二回(2006年度)私のメッセージ 三条市小学生大会

三条市四日町小学校6年 佐藤 瞳

 みなさんは、飼えなくなって捨てられたり、迷い子になって飼い主のところへ帰れなかったりした犬や猫、どうなるか知っていますか。
 新潟動物ネットワークの情報によると、保健所の冷たくて固い床の上で、飼い主が迎えにくるのをジーッと待ちながら、最後には炭酸ガスや薬を使われ、苦しみながら命を絶たれてしまうそうです。動物が好きだからとか、かわいいからと簡単に飼うことは、果たしてどうでしょうか。動物のお世話を甘く考え、えさを満足に与えられなかったり、うんちやおしっこまみれにさせてしまったり、結果的に犬にとってとても悪い環境で生活させることになります。いじめたりすることばかりでなく、それも立派な動物ぎゃくたいののです。
 私は5月に、新潟動物ネットワーク主催の譲渡会に参加しました。捨てられた犬や猫の里親を探す催しです。

 世話ができなくなったりして、保健所に捨てられる犬や猫の数は、一年間に6千匹以上いるそうです。テレビで人気者になった動物はみんなが欲しがります。飼いたいと思います。飼いたい人がたくさんいれば、動物もたくさん必要になります。おもちゃだったら工場でたくさん作れますが、動物は機械では作れません。

 動物はみんなお母さんから生まれます。だから、たくさん産ませるために、動物のお母さんを生き物でなく機械として使おうとするのです。もちろん『機械』だからたくさん産ませます。でも本当は生き物だから、無理をして子供を産んでいるはずです。そのうち体は弱り、産めなくなり、『機械』だから捨てられます。私の家の犬ももは、元ははんしょく犬でした。子供を産む機械として使われていた犬です。里親探しの会で引き取ってきました。
 私の家に来るまでつらいことがいっぱいあったのか、あんまり吠えたりしません。自分の感情を表すのをあきらめたように思います。

 ももが今までのつらいことを忘れられるように、そして人間の手が怖い物でなく、温かく優しい物だと感じられるよう、ペットではなく家族として、私はももにたくさんの愛情をあげたいです。保健所に捨てられた犬や猫はどんな境遇にいても、飼い主を信じ、迎えに来てくれるのを待っていると思います。
 私は、保健所に連れて行かれる全ての動物を自分の手で助けてあげたいけれど、まだ子供なので自分だけでは無理です。私にできることは小さなことしかないけれど、それでも小さな命を守るために少しでも役に立てたらと思っています。人間と同じように、喜びも悲しみも知っている。そして『愛する』ということを少しづつ覚えてきたももを、どんなに年をとっても病気になっても、最後の最後まで面倒をみてあげようと思います。

犬の表情

こんなに変わりました

before

after

【シーズー】

平成18年、無届でブリーダーをしていた人が、経済的理由でシーズー4匹を保健所に持ち込みました。全身毛玉だらけでひどく汚れていました。1匹はアレルギーがひどく残念ながら譲渡不可でした。他の3匹は優しい里親さんに引き取られました。この中の1匹がももちゃんでした。

 
ももちゃんと一緒に保護されたピッピちゃんです。
ピッピちゃんも今は幸せに暮らしています。
このページのトップへ