【動物愛護施設】

平成 19年 10月 11日 掲載

全国には「動物愛護センター」という名前の施設があります。役割や機能はそれぞれの施設で異なりますが、その目的は動物愛護の普及、啓発にあります。

新潟県は動物愛護センターがない、数少ない県の一つです。しかし、関係者の長年の努力が実り、平成十四年に設置されることが決まり、中越大震災を経て、昨年九月から「人と動物のふれあい拠点施設」として整備が進められています。

現在ある動物保護管理センターは動物の管理業務が中心で、殺処分も含まれています。愛護センターができたから処分がなくなるというものではありませんが、多くの人が足を運びやすい、動物愛護のよりどころとなる施設があれば、さまざまな活用ができることでしょう。

設置場所は県の中央に位置する長岡市で、中越大震災で飼い主と子犬を救ったマリという名まえの犬が、人と動物の絆(きずな)を通して命の大切さを伝えるシンボルとなっています。

従来の管理業務に加えて、
一、子どもたちが命を大切にする心を育てる教育機能
二、殺処分ゼロを目指すための飼い主探しや災害時支援などの動物愛護機能
三、飼い主や動物取扱業者への適正飼育推進機能
等が挙げられています。

また、新潟市でも小動物愛護センター(仮称)の設置に向けての取組みが始まっています。どんなに素晴らしい施設をつくっても、それを運営し、利用するソフトの部分が大切です。真の意味で動物愛護の施設となるよう、多くの方の参加を期待しています。

私事ですが、人も動物も命の重みは同じであることを私に教えてくれた母が一週間前に亡くなりました。母の形見となった「マルタン」は五年前に下越動物保護管理センターから引き取った猫です。母がベッドで寝たきりになっても、最後までマルタンの飼い主は母一人でした。

どんな時でも常に寄り添う忠義心には感心したものです。動物にも、人と同じように「命」があり、「心」があります。言葉を話せないからこそ、私たちは「心」で彼らと会話ができるのだと思います。マルタンは、母と心の会話を続けながら、これからも家を見守ってくれることでしょう。

 

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