【学校訪問活動】

平成 19年 11月 8日 掲載

「人と動物との共生」を目指してさまざまな活動をするうちに、子どもたちに命の大切さを伝えたいと考えるようになりました。子どもたちが大人になった時、人にも動物にも優しい社会になれば良いなあと思います。そのために、大人である私たちがすることはたくさんあると思うのです。

学校訪問活動がスタートしたのは平成十四年ですが、学校から依頼されるテーマは動物愛護だけではありません。地域で取り組むボランティア活動として呼ばれることもありますし、いじめや人権問題を考えるきっかけに動物たちの話をすることもあります。訪問してわかるのは、動物を苦手に思う子どもはいても、嫌い、と答える子どもはほとんどいません。

また、都市部の子どもは住宅環境のためか、動物を飼っていないことが多く、身近で動物を知る機会が少ないようです。子どものうちから正しい飼い方や、飼う際には責任が伴うことを学ぶだけでも、社会は大きく変わるでしょう。

また、訪問活動では人に捨てられた過去を持つ犬や猫などを同伴しています。子どもたちに触れてもらうことで、一人一人が何かを感じてくれたら良いなあと思っています。命に対して感謝の気持ちを持つことを話すスタッフもいます。食べ物に対しての感謝だったり、自分自身の命に対しての感謝だったり、自分を産んでくれた親への感謝だったり、そうやって多くの命はつながっていて、それぞれが、たった一つしかない大切な命であることをお話しています。

先週、何名かのメンバーと動物たちとともに下田中学校に訪問に行きました。今年で三年目になりますが、今回は学校に新しいメンバーが増えていました。県央動物保護管理センターからもらい受け、担当の先生が自宅で飼いながら、学校犬として活躍するメイプルちゃんです。そういう場を提供できる学校だからこそ、子どもたちが生き生きとした、優しい瞳をしているのでしょう。当のメイプルちゃんは、あまり子どもに関心がなく、わが道を行く性格だと聞きましたが、大勢の子どもたちに囲まれても、お昼寝する大物ぶりを見せていました。

 


3度目の下田中訪問では、
学校犬のメイプルちゃんも出迎えてくれた

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