***中越地震の経験談

飼い主さんからの当時の経験談です。何かお役に立てるエピソード、メッセージがあれば幸いです。

◎ペットがいるから避難できない
現在、ペットは大型犬のみ。困った事はペットがいる為に避難出来なかったこと。犬は怯えて今でもご主人の傍にピッタリで地震の時は心臓がバクバクで心臓麻痺になるのではと危惧されるほどだった。緊急時に必要な事は、ペットの避難場所、餌、水の確保、トイレ、ケージなどと獣医さんの確保。幸い緊急用の非常食やペットの餌を普段から用意しておいたので助かった。どんな時にもペットは絶対に置いてゆけない。
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◎複数飼育している場合
現在6匹保護中なので、いざというときにはどうしたものかと思うが1人なので全部を連れ出す事は困難。1〜2匹は連れて行けたら行きたい。その時はフード、トイレなども持てるものなら持ってゆく。今、家の中の危険なもの(箪笥、書棚など)が倒れないように片付けている。緊急時には猫を置いて行くことも止むを得ないと思っている。
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◎ペットは心の癒し、生きる糧
高齢の女性が15歳の犬を抱きしめたままだった、生きる糧、癒しになっており、引き離すことはできないケースもあった。
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◎猫が落ち着くまで
猫はおしっこをまきちらしながら逃げ回り、2階の押し入れから1日出てこなかったが、今はだいぶ落ち着いている様子。
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◎災害時に備えた必需品
災害時の為に、水・懐中電灯・電池・卓上コンロ・ガスボンベはあった方がいいです。停電して暗闇の家の中を歩いたり何かを(ペットを)探す時は、懐中電灯がない、もしくは遠くにある場合には大抵携帯している携帯電話のカメラ用フラッシュが役に立ちます。
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◎地震後のストレス

地震後、猫はおしっこをたくさんチビリながら2階の奥の部屋に駆け上がり、次の日に探しに行くまで出てきませんでした。膀胱炎になったのですが、治りが遅く、ストレスが大きく残っているからだろうど獣医に言われました。犬は余震のたびにぶるぶる震え怖がりましたが、小さな余震にはなれたようです。地震の後、車で寝ましたが、とても寒くてカイロがあって助かったのと、ラジオと電池は必要です。
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◎ペットは家族、行動を共に
地震の時は動物たち(犬1匹、猫3匹)もずいぶん落ち着かない様子で、とにかく近くにいてあげることが一番かなと思い行動をともにしました。避難所にはやはり行くことができずアパートで2週間ともに過ごしました。非常時なので人間が一番という考えの方もおられて少し大変でした。人間も動物も同じように恐怖心も安堵感も感じるという気がしました。
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◎被災犬を保護して
地震発生から2週間目、いまだに行政は人間だけで精一杯の状態で、動物のことまで考える余裕はありませんでした。避難所でも、お互いに気を遣って生活しなくてはならず、動物のことを話せる雰囲気ではありませんでした。そのような中でも、動物を残して来た方は心配で、涙ながらに残してきた大切な犬の話をしてくださいました。しばらくしてから一時預かりして欲しいと言われました。おばあちゃんわんこの”くまちゃん”は初めて我が家に来た日の夜、一晩中、涙が止まりませんでした。その頃の様子から地震の被害の大きさを改めて感じました。約1カ月の保護の後、仮設住宅で飼い主さんと一緒に暮らせることになりました。飼い主さんに再会した時のうれしそうな表情をみたら、すごくほっとして幸せな気持ちになりました。
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◎小動物の避難生活
ハムスターのキャロットとミドリガメの1号、2号と一緒に車内で避難生活を送りました。電気ヒーターが使えないのでケージを保温シートでくるみ、夜はケージの底にインスタントカイロを貼付けて保温しました。また、避難所でもウサギやリスをケージに入れて連れてきている方をみかけました。車内生活中、彼らは元気に過ごしていましたが、これが冷え込みの厳しい真冬だったら・・・ケージが潰されていたら・・・と思うと、こんなに小さな命でも、助かって本当に良かった!と思います。
小動物は犬・猫と違って身体も小さく、環境の変化にも敏感です。また、ケージや水槽の中で飼育されているため自力では逃げ出すことができません。以下のようなことを普段から心がけておくと良いのではないかと思います。
 ●安全な位置にケージや水槽を置く  ●避難用のケージを用意しておく
 ●停電時に備えて保温対策を忘れずに!  ●フード、水などはひとまとめにしておく。
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◎地震の後遺症
中越地震の時は私は部屋にいて、棚上の雑誌や本、雑貨がザザーッと落ちてきました。うちの犬1匹は一緒の布団をかぶったのですが、もう一匹はビックリして部屋から飛びだしてしまい、廊下で怖いめにあったらしく、地震後から小さな物音でもすぐに震えるようになってしまいました。その時は病院に行き、2週間程安定剤をもらったかと思います。必要なものは追加では、ホッカイロと動物がいるなら新聞紙やゲージでしょうか。全ての物資が足りないということなので、あげたら切りがないのでしょうが・・・どうか、一人でも人や動物の命が助かるように願っています。

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