【ペットの食事】

平成 19年 10月 25日 掲載

最近、県外のニュースで、商店街アーケードの鉄柱の中に落ちた子猫の救出劇がありましたが、わが家でも同じようなことが少し前にありました。

必死に鳴く子猫の声が聞こえるものの、いくら探せど姿は見えず、翌日になってもまだ鳴いています。声が徐々にかすれて、このまま死んでは大変と、知り合いの大工さんに頼んで外壁ボードを外したら、生後一カ月半ほどの子猫が出てきました。はまり込んで出られなくなったようですが、よくぞ丸一日、飲まず食わずでがんばったものです。

近くで見つけたもう一匹の兄弟猫は、幸い近所の方が飼うことになりました。人慣れしていたので捨てられたと思いますが、そういうことは絶対にやめてほしいと思います。ちなみに、犬や猫を捨てると法律上は罰金五十万円以下の罪になります。

さて、ここ最近、中国製品による問題がいくつか起きていますが、今年の三月にアメリカでは、中国産ペットフードによる犬や猫の死亡事故が発生しました。同じ商品が日本にも輸入されていたことから、ペットフードの安全性について国が実態調査を始めました。

「猫まんま」という言葉がありますが、年々、市販のペットフードを利用する人が増え、今では年間二千五百億円もの市場になっています。驚いたことに、日本にはペットフードの安全性についての法律がないため、農林水産省と環境省が合同で研究会を立ち上げ、法的規制を検討することになりました。

ペットフードに限らず、人には大丈夫でも、犬や猫に与えてはいけない食べ物や、注意しなければならないことがあります。玉ねぎなどのねぎ類は貧血の原因になりますし、人が飲む牛乳を与えると下痢を起こす可能性が高いです。肉ばかり与えるとカルシウム不足で骨に異常をきたしたり、猫にマグロなどの魚ばかり与えると、黄色脂肪症という病気になります。

いずれにせよ、ペットは飼い主が与えたものしか口にできません。水ですら与えられなければ飲むことはできません。適切な食事で予防できる病気もたくさんありますから、ほんの少しの配慮をしていただけたらと思います。

 


わが家の外壁ボードから救出した、捨てられた子猫

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