命について考えてみよう1の巻

 人もどうぶつも木や花などの植物もみんな命を持った生き物だよ。

 命をつなぐ
 人は、おかあさんおとうさんから命をわけてもらい、
この世に生まれてきます。

 子どもはおとなになり、そして子どもを産み、
命をつないでいくのです。

 どうぶつも同じように命をつないでいます。
それが自然の世界ではうまくいっています。
 
 欲望
  欲望とは、ほしい、ほしい、ほしいという人の気持ちです。

 ペットというどうぶつは、長い長い時間をかけて、
人間が創ってきたどうぶつです。

 穴の中に入りやすいように、
足を短くしたり、
  

 ちいさくて、かわいらしいように   

 人間が、便利につかえるように、
小さい、かっこいい、強い、かわいい、珍しいなど、違っている、特別な形をほしがって、産ませてきたから、
たくさんの違った姿形をした犬やねこがいるのです。

 人間の欲望のために、産まされてきました。

 珍しいものがほしくて、
外国の野生どうぶつ(人に飼われたことのないどうぶつ、自然のなかで生きているどうぶつ)まで、ほしがりました。

 野生どうぶつは、飼い方もわからず、
捨てられたり、殺されたりしています。

 ただ人間の欲望のために…。
 
 欲望の先
 ほしい、ほしいと思って、そのあとどうなるのだろう。

 テレビで人気者になったどうぶつが、テレビを見ていた人たちみんながほしがり飼いたいと思うとブームがおこります。

 飼いたい人がたくさんいれば、
どうぶつもたくさん必要 になります。

 おもちゃだったら、工場でたくさん作ればいいけど、
どうぶつは機械では作れません。

 どうぶつは、おかあさんから産まれます。
だから、人間はどうぶつのおかあさんを生き物ではなく、
機械として使うのです。

 「機械」だから、
ほしい、ほしいという人のためにたくさん産ませます。
でも、ほんとうは生き物だから無理して、
こどもを産んでいるから、
からだは弱って、もう産めなくなってしまいます。

 「機械」だから、
産めなくなれば、捨てます。殺します。
愛情などないのでしょう。

 生まれた子たちも、ブームがなくなれば、
売れなくなったり、あきられたりして、
捨てられ、殺されます。

ただ人間の欲望のために…。

   
 人の責任(やらなければいけないこと)
 人間はペットというどうぶつの命にずっとかかわってきたのです。
だから人間が責任を持たなければいけないのです。

 人間は、飼ってくれる(責任を持ってくれる)人がいるかもわからずにどうぶつたちを産ませています。
飼ってくれる(責任を持ってくれる)人がいなければ死ぬだけです。

 そんな死がわかっている命を誕生(産まれること)させていいのだろうか。
 これ以上「ただ死ぬために産まれてくる命」を増やさないこと、
 いまある命に責任を持つことが、

 いまペットを飼っている人のやらなければいけないことではないでしょうか。

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