事例48
長年未解決だった多頭飼育崩壊 (新潟市中央区)
経緯
飼い主は1人暮らしの60代生活保護受給者の女性でしたが、がんを患い、治療で入退院を繰り返すことになり、女性の友人にお世話を頼んだところからそのご友人経由NDNに相談がありました。3年ほど前から未手術のまま出入り自由で野良猫を飼い始めたことが始まりでした。以前より近隣からの苦情もあり、保健所からの指導も過去何度もあったようですが改善されていないお宅でした。近くにはNDNスタッフやボランティアも住んでいて、春先に産まれて外に出ている子を保護したり、亡くなっている猫を見かけては心を痛めていました。
対応
今後飼い主がお世話できない、亡くなったという事態になれば、猫たちの行き場はなくなるため、当初、愛護センターと連携し、成猫を含めて保護、譲渡する方向で進めていましたが、残念ながら成猫はエイズの猫が複数いることがわかり、センターでの保護は断念せざるを得ませんでした。猫は縄張り意識が強い動物です。狭い空間の中で、猫同士の喧嘩は絶えず、エイズが蔓延している状態でした。子猫11匹をNDNで治療後に里子登録、譲渡することになりましたが、うち1匹は先天性の脳障害があり、5匹以上が白血病であることが判明し譲渡後に亡くなった猫もいます。多頭飼育崩壊現場では近親交配が繰り返されているため身体が弱く、先天性疾患や重大な感染症を患っている猫が多いのが特徴です。
解決に向けて
現在は成猫10匹を手術、飼い主さんが面倒を見ていますが、今後飼い主さんの病状が悪化していけば10匹の猫たちの行き場はありません。今後も継続的に様子を見て行きたいと思います。
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平成28年7月 - 餌やりで増えた猫と空き家に暮らす猫
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