事例17
餌やりさんの責任と地域猫の難しさ
経緯
4月に長岡にお住まいの方から「猫の里親探しをしたいがどういう手続きをすれば良いか?」との相談がありました。
その頃に長岡で行われた譲渡会に来るよう担当スタッフが話をしたところ相談者が譲渡会場に来なかったため、後日、相談者宅に行ってみることにしました。現場には多数の野良猫がフードをもらうために家の前に集まっており、相談内容とは違い、普通ではないなと感じました。
対応
個人では解決できない事例と判断して「猫の手募金」の承認をいただき、外猫6匹保護猫6匹の手術を終えました。
この捕獲の際に見つけた子猫5匹はスタッフが保護し、相談者が保護していた6匹中2匹も途中からスタッフが保護しました。
残る母親2匹の捕獲と手術の段取りをしていたところ、相談者から「町内会役員がきて、近隣の町内会から糞害で苦情が来ているので猫をセンターに連れていくことを承諾させられた。もう手術の必要はない。自分の保護猫残4匹も里親を探して見つからなかったらセンターへ持ち込む」という電話がきました。人馴れしておらず栄養状態も悪く、皮膚病にかかりエイズ陽性の猫もいる外猫全10匹の運命は決まったようなもので、人馴れしておらず抱っこもできない保護猫の運命もどうなることか。結果、目標とは異なる結果に終ってしまいました。
反省点
町内会が公園に1m×2mぐらいの猫トイレを作っていたため、外猫の飼育を暗黙していると思ったことと、近隣の町内会からの糞害の苦情があることを考えていなかったことです。せっかく、最初に相談を受けて以来、猫たちの1代限りの生を全うさせるために動いてきたものの、十数匹のフード代や血尿が出た猫の治療費が払えないために、最終的に刹処分のためにセンターへ送ることをあっさりと承諾したことが残念でなりません。スタッフが保護した子猫5匹と成猫2匹のうち何匹かは里親さんが決まりましたが、残る猫たちも幸せになってくれることを願って事例報告を終ります。
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